被災受験生に「春」 県内公立高6504人合格発表

自分の番号を見つけて喜ぶ受験生=14日正午、飯田高

  ●「受かった」奥能登でも歓声

 石川県内の全日制公立高40校は14日、推薦入試を含む合格者6504人(前年度6736人)を発表した。各高校では正午に合格者の受験番号が張り出され、番号を確認した受験生から「あった」「受かった」と歓声が上がった。能登半島地震で被害を受けた奥能登の受験生も自分の番号を見つけて喜び、困難を乗り越えての「春」に笑顔の花を咲かせた。

 能登半島地震で大きな被害を受けた飯田高では受験生と保護者、教員約40人が集まり、合否を確認した。能登町松波中3年の表愛羽(みはね)さんは「うれしい。まずは高校生活を思い切り楽しみたい」と声を弾ませた。

 伏見高では奥能登から避難した受験生が自分の番号を見つけ、金沢での高校生活に思いをはせた。輪島中からは受験した5人全てが合格し、坂本明花莉さんは「地震の後しばらく勉強が手に付かず、不安だったので、合格できて本当にうれしい。たくさん友達をつくりたい」と笑顔を見せた。

 試験の教科別得点と合計点の開示は14日から4月15日まで申し込みを受け付ける。県教委によると、合格者数は募集定員の7480人より976人少なかった。一般入試合格者は5799人、受験倍率は0.96だった。

  ●本社前で掲示

 合格者の番号は金沢市の北國新聞会館前、北國新聞社小松、七尾の両支社と、電子版「北國新聞デジタル」に掲載されている。

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