女性7人に強盗強制性交や強制わいせつ致傷、被告に懲役16年 鹿児島地裁 5人と示談や謝罪・反省など考慮

 女性7人に対する強盗強制性交や強制わいせつ致傷など7件の罪に問われた住所不定、無職の男(26)=本籍指宿市=の裁判員裁判判決公判が14日、鹿児島地裁であった。小泉満理子裁判長は懲役16年(求刑懲役22年)を言い渡した。

 判決理由で小泉裁判長は、路上で若い女性を狙い、人通りの少ない場所で突然襲いかかるという通り魔的な犯行を、2年間で7件繰り返しており常習性が認められ悪質だと指摘。「被害者は大きな精神的被害を受けており、結果は重大」とした上で、5人と示談していることや、被害者への謝罪と反省をしていることなどを考慮し量刑を判断した。

 これまでの公判で検察側は、被告は女性を思い通りにさせるために殴ったり、性的な写真を撮ったりしており「被害者が体験した恐怖は計り知れない」とし、同種事件の中でも悪質として懲役22年を求刑していた。

 判決によると、被告は、2020年10月から22年10月にかけ、面識のない女性7人に性的暴行やわいせつ行為を繰り返した。1人にけがを負わせ、別の2人からは現金を奪った。

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