県内初、真岡市が窓口に軟骨伝導イヤホン導入 耳が聞こえにくいお年寄りを円滑にサポート

軟骨伝導イヤホンを試す石坂市長(右)

 【真岡】石坂真一(いしざかしんいち)市長は14日の定例記者会見で、耳が聞こえにくい高齢者へのサポートとして、今月、軟骨伝導イヤホン3台を市役所窓口に導入したと発表した。市によると、県内の自治体での導入は初めて。

 軟骨を振動させて音を伝える仕組みで、耳の入り口付近に軽く装着すると、音漏れも少なく聞き取ることができる。耳をふさがないため外部の音も聞こえる。

 窓口での円滑なコミュニケーションに加え、周囲に聞こえる大きな声で個人情報を話すことも防ぐことができる利点がある。

 警察や金融機関などで試験的に使われ、関東地方では1都4県の11自治体で導入されている。市が購入した機器は1台3万円で、本庁舎のいきいき高齢課と市民課、二宮支所に1台ずつを置いた。

 市は昨年春から、耳が聞こえにくいお年寄りへの支援として、住民税非課税などの条件を満たした65歳以上の高齢者に対し、補聴器の購入費を助成する制度も独自事業として設けている。

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