栃木県内の書店で、新学期に児童生徒の手元に届く真新しい教科書の仕分け作業が、繁忙期を迎えている。
県内小中高校で配られる教科書の必要数は各学校が市町教委や県教委に報告。その冊数を基に、供給業務を担う会社「栃木県教科書供給所」から委託を受けた県内の書店36店が教科書を仕分けし各校に届ける。新年度供給する教科書数は200万冊を超えるという。
70年以上供給業務に携わる芳賀町祖母井南1丁目の「ブックフォレスト森百貨店」は同町と市貝町、茂木町の小中高計14校分の計3万1千冊の配布を担う。14日は店主の森敦(もりあつし)さん(48)ら3人が出版社から届いた2小学校分約2500冊を教科別に数えて段ボールに詰めていった。月内に配りきる。
取扱冊数は小学校での英語と道徳の教科化に伴い増えているほか、今回は教科書改訂年のため教員用指導書も加わり、作業の負荷が増したという。森さんは「地域の教育を陰で支えるという使命感で取り組んでいる。子どもたちが繰り返しめくり、学ぶ楽しみを知ってくれたらうれしい」と話した。