夢二展、高岡で15日開幕 貴重な200点間近で鑑賞

作品を鑑賞して夢二の世界に浸る関係者=高岡市美術館

  ●市美術館で開会式 美人画、装丁など内覧

 大正ロマンを代表する画家、竹久夢二(1884~1934年)の回顧展「生誕140年 竹久夢二のすべて 画家は詩人でデザイナー」(高岡市美術館、富山新聞社、北國新聞社、チューリップテレビでつくる実行委員会主催)は15日、同館で開幕する。14日は開会式と内覧会が開かれ、関係者約40人が一足早く国内有数となる約200点の作品を鑑賞し、マルチな才能を発揮した夢二の世界に浸った。

 回顧展は夢二と親交があった実業家・河村幸次郎氏(1901~1994年)が収集した作品群をテーマごとに全6章構成で紹介する。作品を所蔵する福田美術館(京都)によると、夢二の作品が一堂に並ぶことや、憧れの地・長崎ゆかりの代表作「長崎十二景」や変化に富んだ女性を描いた連作「女十題」などの原画を間近で鑑賞できる機会は貴重という。

 内覧会では福田美術館の岡田秀之学芸課長が魅力を解説し、顔が小さく、長身のたたずまいが「夢二式美人」と呼ばれる美人画の特徴であると語った。生活様式が変わり、変化に寛容な時代だった大正期と、多彩な才能で雑誌の挿絵、楽譜の表紙デザインなどを手掛けた夢二の作品がマッチしていたことも説明。関係者は一つ一つの作品をじっくり眺めた。

 開会式では角田悠紀高岡市長の代理で須田稔彦高岡市生活環境部次長があいさつ。新田八朗知事の代理で杉田聡富山県生活環境文化部次長、本田利麻市議会議長が順に祝辞を述べ、岡田課長、吉田仁富山新聞社代表(北國新聞社常務)、山野昌道チューリップテレビ社長、高岡市美術館の村上隆館長らが加わってテープカットした。

 5月6日までで、開館時間は午前9時半~午後5時までとなる。観覧料は一般1200円(20人以上の団体・65歳以上のシニアは900円)高校・大学生500円(団体400円)中学生以下無料。

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