北電25年ぶりベア9500円 賞与・初任給も増額

 北陸電力は14日、2024年春闘で、25年ぶりのベースアップ(ベア)を実施することで労働組合側と妥結したと発表した。ベアは組合員平均月額9500円、1.9%。労組のベア、賞与、初任給の要求に対し、いずれも満額以上の回答で、北電は「物価高への対応と人材の確保・定着のため」としている。

 賞与は4年ぶりの増額で、月例賃金の4.3カ月とする。過去最大の前年比0.8カ月の上げ幅。10、11年春闘の妥結額(組合員平均170万円)に比べると1割減の水準となる。

 初任給は3年ぶりに増額。一律1万円引き上げ、大学卒22万5千円、大学院卒24万5千円、高専卒20万円、高校卒18万円とする。

 北電の2024年3月期第3四半期(23年4~12月)の連結決算は純損益が3年ぶりに黒字転換した。電気料金の値上げや、燃料価格の変動が料金に遅れて反映される「期ずれ差益」が影響した。

 北電労組は組合員平均で月額9千円のベア、月例賃金の4.3カ月の賞与、初任給の一律9千円の引き上げを要求していた。

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