クマ対策で初の検討会 富山県内自治体と北電、AI活用など議論

クマ対策について議論する出席者

 富山県内自治体と北陸電力がクマ対策について意見を交わす初めての検討会が14日、富山市久方町の北陸電力新価値創造研究所で開かれた。同社が提供する人工知能(AI)を活用したクマ検知のカメラシステムの効果を高める方法などについて、県や11市町の担当者と識者ら約20人が議論した。

 検知システムは、樹木などに取り付けたカメラの近くを動物が通ると、センサーが熱を感知して撮影。画像データをAIがクマと判別した場合のみ、自治体の担当者などにメールを自動送信する。

 県内では既に6自治体が導入している。ただ、2023年の出没シーズンは出没範囲が大幅に広がったことなどから検知件数が少なく、監視場所の改善などが課題となっている。

 出席者からは「コスト面で設置できる台数が限られ、設置場所が難しい」「電気柵と組み合わせて効果を高められないか」などの意見が出された。

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