スポーツ界のLGBTQ 関係者が理解深める 群馬・前橋市

競技施設の管理者らにLGBTQについて講演する間々田さん

 性的少数者(LGBTQ)のスポーツ選手が「セクシュアリティー」を公表して活動する機会が広がる中、LGBTQについて学ぶ研修会が14日、群馬県前橋市の敷島公園で開かれた。公園内にはサッカー・陸上用競技場や野球場、水泳場などがあり、施設を管理するスタッフやプロ・アマチュア競技団体の約30人が参加した。

 LGBTQ支援団体「ハレルワ」代表で、トランスジェンダーの間々田久渚代表理事(32)が講演。自らの経験などから、学校や職場、公共施設における課題点を紹介した。スポーツを巡っては「競技性のみならず、健康のためにもスポーツ参加は重要。公共施設として、LGBTQの当事者など、より多くの人たちが利用しやすくなるといいと思う」と語った。

 研修会は同公園が主催した。参加したザスパスタッフの渡辺桃香さん(29)は「会社でもイベントなどを通じて何ができるか考えたい」と話した。企画した副園長の岡田達郎さん(45)は「公共施設として誰もがオープンな場所になるよう取り組みを進めるきっかけになれば」と話した。

 スポーツ界ではこれまで、LGBTQは「見えにくい存在」だった。近年は多くの選手がトランスジェンダーや同性愛者を公表して活動することが増え、2021年東京五輪では180人以上の選手がLGBTQであることを公表して出場したとされる。

© 株式会社上毛新聞社