カムバック! 元県庁職員 介護離職者ら対象、再び正規職員に 鹿児島県、24年度スタート

 鹿児島県は2024年度、家族の介護などで退職した職員を再び正規職員として採用する「カムバック制度」(仮称)を導入する。終業から翌日の始業まで一定の休息時間を設ける「勤務間インターバル」も取り入れる。いずれも職員の働き方改革の一環。

 月内に策定する「人財育成ビジョン」に盛り込む。

 カムバック制は、経験者を再び採用することで、優秀な人材を確保する狙いがある。23年12月現在、16道県が実施している。採用数は決めず、募集時期は今後詰める。

 勤務間インターバルは、健康維持や、仕事と私生活の両立を目的に、努力義務として国が4月から始める。これに準じ県も採用する。休息間隔は国家公務員と同じように11時間以上とする。勤務終了と翌日の勤務開始は、職員の各パソコンの電源スイッチと連動して自動的に記録され、上司が閲覧できる。

 兼業や副業を許可する基準も定める。国が他自治体の事例として示している無料学習塾の講師や営利目的ではないNPO法人での勤務などを参考に基準を設ける。これまで通り、営利企業に勤めるのは原則禁止とする。

 塩田康一知事は「兼業・副業を通じて公務遂行能力の向上につなげることができる。非常に有意義であり、積極的に推進していく必要がある」としている。

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