パリオリンピック出場つかんだバスケ日本男子 ホーバスHCが語る「沖縄のおかげ」とは 選手と向き合う組織マネジメントを講演

「コーチングとは信じること」と題し熱く語った男子バスケットボール日本代表のトム・ホーバスHC=14日、那覇文化芸術劇場なはーと大劇場

 那覇商工会議所は14日、那覇文化芸術劇場なはーと大劇場で、バスケットボール男子日本代表のトム・ホーバスHC(ヘッドコーチ)の講演会を開いた。「コーチングとは信じること」と題し、人材育成方法や組織マネジメントについて語り、会場を埋めた約千人の聴衆は熱心に耳を傾けた。

 ホーバスHCは昨年のワールドカップ(W杯)で男子日本代表を率いてパリ五輪出場権を獲得し、2021年東京五輪では女子代表の銀メダルを達成。それら大きな結果を残す組織マネジメントとして、「各選手と1対1で話す。それぞれと関係性を築くことが大事」と力説した。

 途中からゲストとして那覇市でバスケ専門店を経営する同市協会の屋嘉謙呉さんと琉球ゴールデンキングスU18HCの与那嶺翼さんが参加。屋嘉さんの「負けないと信じる強さはどこからくるのか」という質問に、ホーバスHCは「選手の時から負けるのが嫌いで、コーチになっても同じ。熱く指導すると選手たちも気持ちが伝わる」と話した。

 昨夏のW杯については「沖縄アリーナがNBAの会場のように盛り上がったおかげでパリ切符をつかんだ」と話し、「選手たちが負けないと信じたことが結果につながった」と信じることの大切を説いた。講演の最後には今夏のパリ五輪への目標を聞かれ、「ベスト8に入りたい」と上位進出を誓った。

 講演は同商工会議所が中小企業振興会館の落成を記念して開催した。(比嘉大熙)

 

(写図説明)「コーチングとは信じること」と題し熱く語った男子バスケットボール日本代表のトム・ホーバスHC=14日、那覇文化芸術劇場なはーと大劇場

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