12mのバスで14m四方の中から脱出「物に当たってしまうのはプロドライバーとして失格」バス乗務員が運転技術や “乗り心地” を競う

バスの乗務員たちが運転技術を競う大会が広島市で開かれました。安全運転はもちろん、「乗り心地」や「接客」も審査の対象です。

出場したのは中国ジェイアールバスの各支店から選ばれた10人です。まずは、路線バスの運転技術を競います。

「発車します、ご注意ください」。交通ルールはもちろん発進やクラッチのつなぎ、ブレーキの操作といった ”乗り心地” を、審査員と、デジタコと呼ばれる機械の数値で評価します。マイクでの案内や車イスの応対などの ”接客” も審査の対象です。

中国ジェイアールバス 乗務員 森本託実 さん
「ふだんの自分を見つめ直す、いいきっかけになったと思います。無事故というのも当たり前なんですけど、お客さまに次も乗りたいと思ってもらえるような接客案内を心がけております」

続いて、バスの車庫では、14m四方の中から12mのバスを方向転換して脱出する「タコつぼ競技」が行われました。ミラーを確認しながらカラーコーンのギリギリまで慎重に車体を寄せていきます。せまいコースの中でハンドルを何回も回して無事にコースを脱出することができました。

中国ジェイアールバス 乗務員 長原栄二 さん
「当たってはいけないというのを意識しました。非常に難しかったです。止まっているものに当てるというのはプロドライバーとして失格だと思うので、それよりも安全を最優先しました」

出発前の点検か所は ”110項目” 。その中から3つの不良か所を見つけ出す競技もあり、審査の結果、路線バスの部と高速・貸切バスの部でそれぞれ、最優秀賞が決まりました。

中国ジェイアールバス 酒井俊臣 社長
「 ”少しでも安全に” と気を配っていることを、わたくしどもだけではなくて、バス業界の思いとして感じとっていただければと思います」

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