ロシア大統領選妨害に報復警告 オデッサ攻撃死者20人に

有権者にロシア大統領選での投票を呼びかけるプーチン大統領=14日、モスクワ(タス=共同)

 ロシアのプーチン大統領は15日の安全保障会議で、同日投票が始まった大統領選の妨害を狙うウクライナがロシア領内への攻撃を激化させているとし「報復する」と警告した。ロシア軍は15日、ウクライナ南部オデッサをミサイルで攻撃。ウクライナ当局は少なくとも20人が死亡し、70人以上が負傷したとした。

 プーチン氏は、ウクライナ側がロシア住民を脅そうと攻撃を強め、12日以降はロシア西部のベルゴロド、クルスク両州の国境で2500人以上の兵力と戦車35両を投じて越境攻撃を試みたが、撃退したと主張。ウクライナが他の前線でロシア軍が主導権を握る現実から国民や支援国の注意をそらすことを狙っているとして、越境攻撃は「軍事的に無意味だ」と強調した。

 ウクライナのゼレンスキー大統領はX(旧ツイッター)への投稿で、オデッサで救助隊員も犠牲になったとし「卑劣な攻撃」と非難した。オデッサでは今月2日の無人機攻撃で12人が死亡、ゼレンスキー氏とギリシャのミツォタキス首相が訪れた6日もミサイル攻撃があった。(共同)

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