滋賀の病院整備入札関わる非公表公文書が流出 病院幹部「医師会職員に頼まれた」

野洲市

 2026年度末の開院を目指す滋賀県野洲市民病院の整備を巡り、昨年11月に行った入札に関する非公表の公文書が流出し、守山野洲医師会で配布されていたことが15日、分かった。野洲市は同日、医師会に対し調査するよう依頼文を出した。

 流出したのは受注者審査結果についての文書。審査委員6人がそれぞれ入札に参加した4事業者に付けた点数などが記されている。

 

「なんとか穏便にできないか」

 市立野洲病院によると、入札の約3週間後に開かれた医師会三役会の出席者に配られた資料の中に、公文書があることを同席した同病院職員が発見。問い合わせたところ医師会職員の1人が「誰からもらったか思い出せない」「なんとか穏便にできないか」と話したという。一方、同病院の幹部職員が「医師会職員に頼まれた」として公文書を渡したことを認めたという。

 市は「流出の経緯について、病院職員にさらに調査を行い、厳正に対処したい」としている。医師会職員は京都新聞社の取材に「公文書はその日のうちに回収し破棄した。医師会役員から他の資料とともにもらったとみられるが、はっきりとはわからない」としている。

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