バス高速輸送と次世代路面電車 島鉄活性化 検討から除外

 利用者が減少している島原鉄道の在り方を考える島原鉄道活性化検討部会の会合が15日、長崎県庁であり、県は今後の方向性について、バス高速輸送システム(BRT)と次世代型路面電車(LRT)を検討から外すとした。
 同部会は沿線自治体や学校、公共交通事業者らで構成。2024年度に島原鉄道の方向性を決める。
 会合では、両案や▽公有民営による上下分離方式▽鉄道の一部存続▽路線バスへの転換について、実現性や利便性、事業性などの面から比較した内容が説明された。
 その結果、LRTとBRTは導入経費の大きさや工事期間中の代替輸送手段の確保が必要なことから「実現困難」とされた。検討対象からの除外について、出席者から異論はなかった。
 24年度に検討するとした上下分離方式は、行政負担額の軽減、路線バス転換と鉄道一部存続は運転士確保などが、それぞれ課題として挙げられた。出席者からは「公立高でスクールバスを運行するなど、さまざまなパターンの検証を」「バスも鉄道も担い手不足の中、島原半島全体で交通網の再編が必要」などの意見が出た。

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