鹿児島県は15日、鹿児島港本港区エリア(鹿児島市)の再開発の具体案を鹿児島市や港湾、経済団体の関係者らで意見交換する懇談会で提示すると明らかにした。懇談会は2024年度に設置。民間事業者への聞き取り調査の結果を踏まえ、たたき台を示す。県議会総合政策建設委員会で土木部が答えた。提示時期は未定。
県は本港区利活用検討委員会が1月にまとめた案を基に、3月中に再開発の指針となる「エリアコンセプトプラン」を策定する。同プランと本港区グランドデザインで掲げる「365日にぎわう観光拠点」の実現に向け、懇談会で現実的な再開発を議論する。
24年度は5回の会合を予定する。聞き取り調査と併せた経費として当初予算案に1852万円を盛り込んだ。初年度以降も懇談会を継続し、期限を定めずに意見交換したい考え。
エリアコンセプトプラン案は北ふ頭を「新たな集客力を有し、中心市街地との相乗効果をもたらす」エリア、県が新総合体育館を整備するドルフィンポート跡地と、隣接のウオーターフロントパークを「にぎわいの核として県民が親しむ」エリアと位置付けている。
土木部は案へのパブリックコメントで100件の意見が寄せられたと報告。内容が抽象的との指摘や景観への影響を懸念する声、新体育館への反対もあった。
このほか、十分な活用ができていない北ふ頭旅客ターミナルの暫定活用に向け、エレベーターや空調設備の現況調査をすると答弁した。