にぎわいの波、西へ 富山・地元客も繰り出す

敦賀延伸を祝い、新高岡駅前でのイベントに繰り出した地元客

 富山県内の3駅では関西方面からの乗客が降り立ち、アクセスの良さを実感する声が聞かれた。駅でのイベントや周辺の商業施設は、観光客だけでなく、地元客も多く訪れてにぎわった。

 新高岡駅前では開業を記念したイベントが開かれ、地元の家族連れらでにぎわった。高岡市内の宿泊施設は能登半島地震の復興支援関係者が利用しており、満室が目立った。新高岡駅に着いた会社員好永康之さん(30)=大阪市=は、「高岡はどこも満室で、富山市のホテルを予約した」と語った。

 富山駅に到着した松井好子さん(45)=兵庫県西宮市=は「北陸がすごく近くなった。また来たい」と乗車時間の短さに驚いた様子だった。駅周辺の商業施設を運営する富山ターミナルビルによると、スーツケースを持った人は普段の土曜に比べ多かったが、好天で地元客の利用が目立ったという。

 新幹線で黒部宇奈月温泉駅まで来た村上紗希さん(29)=神戸市=は、応援割は予算枠に達して適用されなかったものの宇奈月温泉の旅館を予約し、「地震が起きた時だからこそ、少しでも旅館を助けたいと思った」と話した。宇奈月温泉は従来、関東からの宿泊客の割合が大きい。ホテル黒部の中島ルミ子女将は「延伸した沿線の温泉街と比べるとまだまだだが、これから盛り上がってほしい」と関西客の増加に期待した。

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