降車の目的、3駅で差 石川の新幹線駅で137人アンケート

新幹線が走行するJR小松駅の上空では、「ブルーインパルス」が華麗な飛行を繰り広げた

  ●〈訪れた理由は?〉金沢、旅行客が6割/小松、イベント多く/加賀温泉、帰省も目立つ 

 北陸新幹線が敦賀に延伸した16日、北國新聞社は金沢、小松、加賀温泉の3駅で新幹線から降りた計137人に、訪れた目的などを尋ねるアンケートを実施した。回答から新幹線を利用する多彩な動機や、能登の復興を願う思いが明らかになった。旅行目的が6割を占める金沢、帰省客も目立つ加賀温泉、ブルーインパルス見物といったイベント参加の多い小松など沿線都市の個性の違いも表れた。

 金沢駅で65人、小松駅で40人、加賀温泉駅で32人から回答を得た。

 駅に降り立った目的として「旅行・レジャー」と答えた人は、金沢では約6割(38人)、加賀温泉ではおよそ半分(15人)を占めたのに対し、小松では5%(2人)だった。土曜だったが、小松は「ビジネス」目的の人が3人で3駅では最多だった。

 全体として、旅行・レジャーに次いで多かった目的は「新幹線乗車」だ。金沢は3割(19人)、小松は4割(15人)で、鉄道ファンらの強い関心が表れた。

 小松では、「イベント参加」を目的とする人が14人と「乗車」とほぼ同数に上った。このうち、航空自衛隊のチーム「ブルーインパルス」のアクロバット飛行を挙げた人が6人いた。

 加賀温泉では、旅行・レジャーに次いで「帰省、親族・友人への訪問」を挙げる人が9人と多かった。新幹線開業がふるさとを訪ねる契機ともなっていることが分かる。

  ●〈宿泊先は?〉加賀、6割が市内/小松、3割が金沢

 日帰りではなく宿泊で訪れた人が、金沢では3分の2に当たる44人、小松は4分の3の30人、加賀温泉は8割近い25人と、いずれの駅でも多数を占めた。

 宿泊先を尋ねたところ、加賀温泉で降りた人の6割が「加賀市内」と回答した。それに対して、小松駅で「小松市内」と答えたのは2割にとどまり、3割だった「金沢市内」を下回った。

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