「オールドノリタケ」の磁器などずらり 竹田市で岡本依大コレクション展【大分県】

岡本依大さんから寄贈を受けたオールドノリタケの器など約150点が並ぶ=竹田市竹田の市歴史文化館・由学館
土居昌弘市長(右)から感謝状を贈られた岡本依大さん(中央)ら

 【竹田】「オールドノリタケ」をはじめとする磁器などの美術品が並ぶ「圧巻の岡本依大(よりお)コレクション~美しい色・形」が、竹田市竹田の市歴史文化館・由学館で開かれている。市と市教委の主催。岡本さん(78)=大分市田室町、日本フロアホッケー連盟理事=が今月、竹田市に寄贈した155点の大半を展示している。4月21日まで。

 岡本さんは、小学1年の1年間を市内で過ごしたことや、妻の地元であることから同市に寄せたという。

 寄贈品の半数以上を占めるオールドノリタケは、福沢諭吉(1835~1901年)の助言で輸出貿易を始めた森村市左衛門(1839~1919年)創業の森村組と傘下の日本陶器が、明治から昭和初期にかけて生産したものを指す。色や形など海外の流行を取り入れている。

 コレクション展には皿やカップアンドソーサー、つぼ、花瓶などが並ぶ。器の「裏印」として刻まれたノリタケブランドを示す絵柄の意味をパネルで解説する他、器の表面を立体的にした盛り上げや絵付けの技法なども紹介。

 砂漠でラクダに乗った人物を描いた「マンオンキャメル」の食器、狩猟や釣りをモチーフにした皿、同時代の他社の器や海外製品、版画や絵画も飾った。

 10日に土居昌弘市長から感謝状を受け取った岡本さんは「集めた美術品は、みんなにとっての宝物。城下町のたたずまいがすてきな竹田に頑張ってほしいとの思いも込めた」。

 同館の櫟浦幸徳次長(52)は「ものづくりに挑んだ当時の人たちの思いに触れてもらえれば」と話した。

 開館は午前9時~午後5時。木曜休館。観覧料は一般500円、65歳以上250円、小中学生300円、未就学児無料。問い合わせは同館(0974.63.2200)。

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