「意図のないロングボールを蹴ってしまうと…」東京V宮原和也がチームの課題を指摘。必要なのは「きつくてもボールを受ける」

[J1第4節]東京V 2-2 新潟/3月16日/味の素スタジアム

3月16日に行なわれたJ1第4節で、アルビレックス新潟と対戦した東京ヴェルディは、2-2のドローに持ち込んだ。

8分に山田楓喜のFK弾で先制したが、32分と69分に失点。それでも90分に翁長聖のゴールで追い付き、土壇場で勝点1を掴んだ。

リーグ戦は4戦未勝利。16年ぶりのJ1の舞台で厳しい戦いが強いられているが、これからの戦いに向けてポジティブな要素もあった。右SB宮原和也の戦線復帰である。

【PHOTO】終了間際の同点ゴールを呼び込んだ東京ヴェルディサポーター!
昨季はJ2リーグで41試合に出場し、主力のひとりとしてチームのJ1昇格に大きく貢献した宮原は、プレシーズン中の負傷で戦列を離れていた。

新潟戦では後半のスタートからピッチに立つと、鋭い危機察知能力で相手の左サイドからの攻撃を封じれば、90分には翁長のゴールに繋がるクロスを供給するなど、攻守に躍動した。

試合後、「チームが先制したなかで逆転されてしまって、結果的に追い付けたのは良かった」と振り返った宮原。自身のコンディションについては「正直、キャンプでも試合はできていないし、試合勘のところはまだまだです。2週間後にまた試合なので、心も身体もそこにしっかり合わせられるように持って行きたいです」と語った。

J1で120試合以上の出場経験を持つ27歳は、ここまでのチームの戦いをどう見ているのか。

「良い試合ができただけじゃ絶対にダメで、勝つために試合をやっているので、勝点を取りこぼさないようにやっていかなきゃいけない。今日は1-2から追い付いて勝点を拾えましたけど、勝点3を取らないとJ1では戦っていけない。1試合1試合を丁寧に戦っていくことが大事」

その勝点3を奪うためには何が必要かを問うと、「前半は良いプレッシャーをかけてボールを回収できたり、そこからショートカウンターに繋げたりもできている」としたうえで、こう続けた。

「後半は疲れてくるなかで、みんなきついと思いますけど、そのきついなかでのクオリティを上げてミスをなくすことだったり、きつくてもボールを受けたりするのが大切。

きつい時に意図のないロングボールを蹴ってしまうと、それを拾われて逆に自分たちを苦しめてしまう。今日の試合でも感じましたけど、そこを合わせていかないと」

宮原が口にした改善策も、上位浮上を目ざすためのポイントのひとつになりそうだ。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

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