武者絵眼光鋭く 五月のぼり制作最盛期 小城市牛津町の城島旗染工

五月のぼりの制作で、生地に色を入れる職人たち=小城市牛津町の城島旗染工

 九州や中国など西日本を中心にこいのぼりと一緒に揚げられる「五月のぼり」の制作が最盛期を迎えている。小城市牛津町の城島旗染工では、木綿の生地に勇壮な武者絵や鶴亀、コイの滝登りなどの絵柄を職人が筆やはけで丁寧に描いている。

 眼光鋭い戦国武将の絵柄は根強い人気で、辰(たつ)年にちなんで竜の絵と組み合わせた注文も多いという。染めの最後に家紋と名前を入れて仕上げる。大きさは長さ7.5メートル、幅85センチの大型サイズが主力。住宅事情に合わせ、ベランダ用の中型サイズや室内用のタペストリー型も選べる。

 明治後期から続く老舗。4代目の城島守洋社長(69)は「少子化の影響を強く感じる業界だが、3世代、4世代にわたる注文もある。色やデザイン、手染めにこだわり、伝統を守りたい」と話す。問い合わせは城島旗染工、電話0952(66)0101。(写真と文・米倉義房)

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