恋愛にはさまざまな形があります。しかし不倫の場合は、周囲に理解してもらえることも少なく、悩みが尽きないことも多いのではないでしょうか? これは筆者の友人・H美から聞いた不倫にまつわるエピソードです。
H美の恋愛
私の友人・H美は5年ほど前から不倫をしていました。
相手のK太が結婚していることは付き合う前から知っていたものの、好きな気持ちを抑えられなかったと言います。H美は「結婚は望まない。一緒にいる時間があればそれで良い。」と割り切った付き合いをしていました。
独立
H美の相手、K太は料理人でした。長く修行をしていたのですが、ついに独立して店を開業することになったのです。
久しぶりにH美と会ったとき、元気がなく何だか様子が変でした。K太の夢を応援していたH美。本当ならすごく喜んでるはずなのに……と思い「どうした? 元気ないね?」と聞くと、H美はとんでもない理由で悩んでいました。
悩み
「彼がお店の開店資金が足りないって言うの。一応貯金もしてたし、銀行にも借りてるんだけど、あと300万くらい足りなくて困ってるから貸してほしいって。」
300万もの大金を簡単に貸してくれと頼むことに私は驚きを隠せませんでした。
そして貸そうかどうしようか悩んでいるH美にこう言いました。
「あなたは奥さんじゃないんだから、そこまでしてあげる必要はないんじゃない? 300万なんて大金、個人で貸し借りするのは良くないよ。」
それでもH美は「応援してあげたい。力になってあげたい。」と言います。H美はかなり悩んでいましたが、後日K太にお金を貸したことを聞きました。
豹変
その後、しばらくH美から連絡がなかったので、私はてっきりうまくいっているのかと思っていました。しかし1ヶ月ほど経った頃、H美から切羽詰まった声で電話があったのです。
H美が言うには、お金を貸した後、K太の態度は急に冷たくなり、店では奥さんと一緒に働いていることがわかったそうです。
ショックを受けたH美は「お金を返してほしい」と迫ったそうですが、「不倫が奥さんにバレれば、お前も慰謝料を払う羽目になる」と脅かされたと言うのです。
あまりの豹変ぶりにH美は唖然とし、騙されていたことに気付きました。
泣き寝入り
K太の言うように、H美が不倫がバレれば、相手の奥さんから訴えられる可能性はありました。
5年もの月日を一緒に過ごしたにもかかわらず、都合が悪くなると不倫を盾にして開き直る……H美はK太と別れることに。
当然、貸した300万円は返ってくることはないでしょう。
H美にとっては5年という長い年月と、300万円というとんでもない大金を失う羽目になりました。
もちろんK太が結婚していることを知っていて、不倫をしていたH美にも責任はありますが、K太のことは本当に好きだったそうです。友人としては、H美を騙したK太のことは絶対に許せないと思っています。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K