EU、農業部門の環境規制緩和を視野 デモ沈静化に向け

Anna Koper Philip Blenkinsop

[ワルシャワ/ブリュッセル 15日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会は15日、休閑地確保などを巡る農業部門の環境関連規制の緩和を提案した。過去数カ月間、欧州全域で行われている農家のデモに対する譲歩案を提示する。

欧州委は規制緩和案をEU加盟27カ国の政府と欧州議会に送付。各国の関係閣僚は緩和案を議論する。次回会合は今月26日にブリュッセルで開かれる予定。

欧州委の提案は、泥炭地の保護や水質汚染・土壌浸食の制限など主に環境面の規制に柔軟性を持たせる内容。一方、EUの農業基金からの補助金は引き続き受けられるようにする。例えば、農家は作物を生産せずに木を植えた土地の割合を維持することで、より多くの補助金を受け取れるようになる。

欧州委は、6月に欧州議会選を控え、農家を代弁し支持を伸ばしている極右政党が躍進すると予想される中、農家の反発を和らげたい考えだ。

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