イスラエル、ラファ攻撃計画継続を表明 停戦協議も再開へ

Nidal al-Mughrabi Ari Rabinovitch

[カイロ/エルサレム 17日 ロイター] - イスラエルのネタニヤフ首相は17日、パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスに対する軍事作戦を継続すると表明し、最南部ラファに部隊を進める考えを示した。一方、停戦協議も再開する見通し。

閣議で「ラファで軍事行動を行う。数週間かかるが実行する」と述べた。攻撃が数週間続くという意味か、数週間後に始まるという意味かは不明。

エルサレムでショルツ独首相と会談後には、攻撃開始に当たりラファにいる民間人を放置することはないと強調した。

ショルツ氏は共同会見で、ガザの人々に包括的な人道支援を提供する必要性について協議したとし、「パレスチナ人が飢餓にひんするのを傍観できない」と述べた。

関係筋によると、カタール、エジプト、米国が仲介する停戦協議に参加するイスラエルの交渉団には情報機関モサドのトップも加わる。

ハマスは先週、ハマスが拘束する人質とイスラエルで収監されているパレスチナ人の交換を含む新たな停戦案を提示した。イスラエルの安全保障内閣は交渉団の出発前に同案を議論する。

ネタニヤフ首相は既に同案は「非現実的」との見方を示したが、パレスチナ側の当局者は、ハマスが拘束者交換についてさらに詳細を提示したことで合意の可能性が高まったと指摘。近く合意するかどうかはネタニヤフ氏次第だと述べた。

バイデン米大統領は、ガザへの人道支援拡大や、ハマスによる人質解放につながる停戦合意の必要性を強調。2国家解決に向けた動きが「永続的な平和と安全のための唯一の道だ」と述べた。ホワイトハウスでアイルランドのバラッカー首相と開催したセントパトリックスデーのイベントで発言した。

バラッカー氏は、ガザの人々が食料や医薬品、避難所を切実に必要としていると指摘。「特に爆撃の停止が必要だ。双方ともやめて、人質の交換、人道支援の搬入が行われるべきだ」と述べた。

同氏はまた、イスラエルはラファへの地上侵攻を承認するという「早まった」決定を撤回しなければならないと述べた。

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