社会課題解決へ明快なアイデア 群馬の中高生27人が成果発表 始動人Jr.キャンプ

成果を発表する参加者

 自ら考え、行動する子どもを育てる連続講座「始動人Jr.キャンプ」(群馬県主催)の成果発表会が16日、県庁32階の官民共創スペース「ネツゲン」で開かれた。県内の中高生27人が6チームに分かれ、約2カ月半にわたり準備してきた企画を披露した。

 持ち時間5分で発表した。食品ロスや受動喫煙、若者の投票率低下といった社会課題に対し、生成AIやプログラミングの技術を用いた解決策を提案。他にも目的地までの正確な所要時間の把握や、教員の負担軽減を図るシステムを発表したチームもあった。

 講評では、タレントでソフトウエアエンジニアの池沢あやかさんが「どうしたら課題を乗り越えられるかを考え、分かりやすく発表していた」と感心した。宇留賀敬一副知事は「失敗できるのは若者の特権。何でも経験してみて」と助言した。

 前橋東高1年の石井里留圭さん(16)は「仲間と一緒なら自分が思い付かなかったことが実現出来ると知った。もっとたくさんの人と意見交換したい」と達成感にあふれた様子。1日に前橋女子高を卒業した田口郁子さん(18)は「自分の意外な興味や能力に気づけた。大学生活で生かせそう」と話した。

 中高生は1月から7日間、共愛学園前橋国際大国際社会学部の村山賢哉学部長、群馬大大学院理工学府知能機械創製部門の茂木和弘助教、IT企業のサンダーバード(前橋市)の山根洋平社長から指導を受けた。

 発表会の模様は後日、公式ホームページ(https://shidojin.jp/)で配信する。

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