「”のろし”をあげていきたい」共産党候補擁立見送り…立憲民主党と狙う「自民党と1対1の対決構図」衆院島根1区補選

細田博之前衆院議長の死去による衆議院島根1区の補欠選挙告示まで1か月を切り、前哨戦が本格化しています。
週末、松江入りした立憲民主党の長妻政調会長が野党候補の1本化に言及すると、18日共産党は候補の擁立を見送ることを明らかにしました。

共産党島根県委員会 尾村利成 副委員長
「自民党政治を終わらせたい。そのためには全国注目の補欠選挙で傍観者でなく、積極的に亀井さんの勝利のために頑張る」

18日午後、記者会見を開いた共産党島根県委員会は、来月行われる衆院島根1区の補選に立候補を表明していた候補の擁立を取り下げ、立憲民主党候補を支援する考えを明らかにしました。

野党が協力して候補を1本化して「自民党と1対1の対決構図」の構築を図る考えで、「自主的支援」という形で連携をとる構えです。

共産党島根県委員会 上代善雄 委員長
「立憲民主党をリスペクトしながら、どういう形が落ち着くか考えたら、自主的に勝手に支援して戦うと表明するのが一番」

「自民党と1対1の対決構図」。
16日、松江入りした立憲民主党の長妻政調会長も、野党連携に次のように含みを持たせていました。

立憲民主党・長妻昭 政調会長
「金の力で国の予算や政策がねじ曲げられるような政治を脱却するですね、その”のろし”をこちら(島根)から上げていきたい。」

立憲民主党の長妻昭政調会長は16日の亀井さんの事務所開きで自民党の裏金問題に言及し、政治の変化を訴えました。
20日と21日には先月に続き岡田克也幹事長が島根入りして、支持層を固めます。

立憲民主党・亀井亜紀子さん
「与野党が対決する選挙というのは、今のところ(3補選中)この島根1区だけです。」

野党候補が並立していた状況についても。

立憲民主党・長妻昭 政調会長
「野党がばらけていては、なかなか勝てるものも勝てないということがありますので、出来得る限り、まずは(与野党)一騎打ちの構造に持って行くと。ぎりぎりまで努力して行くと。」

そして、18日共産党が候補擁立を取り下げ、与野党対決の構図が鮮明となった衆院島根1区。

対する自民党は、20日に行われる事務所開きに茂木敏充幹事長が応援に訪れてテコ入れを図る予定です。

告示まで1か月を切った選挙には、立憲民主党元職の亀井亜紀子さん(58)と、いずれも新人で自民党の錦織功政さん(54)、諸派の佐々木信夫さん(85)の3人が立候補を表明していて、4月16日に告示、28日に投開票されます。

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