開業効果新幹線客訪れ 今年初富山でトランジットモール

出店やイベントを楽しむ来場者=17日、富山市の大手モール

  ●越中大手市場に60ブース

 富山市の大手モールで17日、歩行者と路面電車のみが通行できる社会実験「トランジットモール」(富山新聞社特別協力)が今年初めて行われた。定期市「越中大手市場」と合わせ雑貨や飲食、イベントなどの約60ブースが並び、多くの家族連れを呼び込んだ。北陸新幹線の敦賀開業に注目が集まる中、市外から新幹線と路面電車を乗り継いで訪れる人もみられ、街中のにぎわいが一層と増した。

 トランジットモールでは富山新聞会館前からウエストプラザまでの150メートル間が車両通行止めとなり、沿道に店舗が連なった。富山の春の風物詩である「全日本チンドンコンクール」(富山新聞社後援)が4月に開催されるのを前に、地元チンドンマン2組が通りを行き交い、来場者に笑顔を届けた。太鼓や鉦(かね)の演奏体験も行われた。

 黄色の高所作業車から市街地を見渡す「キリンの展望台」、輪投げと射的が楽しめる縁日コーナーが子どもの人気を集めた。バスケットボール男子・Bリーグの富山グラウジーズの教室では、小学5年から中学3年までの15人がクラブのコーチからシュートなどの指導を受けた。Bリーグが全国のクラブと連携して展開する「防災バスケ」も行われ、参加者は遊びを通じて火災、地震、津波発生時の避難行動を学んだ。

  ●新年度は4回

 トランジットモールは、冬季を除いて毎月開催の越中大手市場に合わせ、市などが2017年度から年に複数回実施している。今年度は今回を含めて計3回行われ、新年度は4回の実施を予定している。

富山グラウジーズの育成年代チームのコーチから指導を受ける児童生徒
縁日コーナーで輪投げを楽しむ来場者
子どもの人気を集めた「キリン展望台」

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