2024年問題対応で「一畑バス」夕刻以降の発車時刻を繰り上げへ 朝のラッシュ時に渋滞するバス停"ショートカット"の方針も

一畑バスは、2024年4月1日から、計5路線で夕方以降の便の出発時刻を繰り上げると発表しました。

自動車運転手の労働時間改善を進める、いわゆる2024年問題に対応するため、運転手の実拘束時間を毎日少しずつでも短くすることで、合計の労働時間を短縮する狙いがあるとしています。

発車時刻が繰り上げられるのは、島根県松江市中心部と郊外を結ぶ八雲線、恵曇線、御津線、万原線、マリンプラザ線の5路線です。

繰り上げ幅は便によって違いますが、2分から40分です。

最終便に限ると、旧鹿島町へ向かう御津線が25分、恵曇線が20分の繰り上げで、さらに、土日祝日は運休便があるため、恵曇線は最終便が50分早まります。

一畑バスでは、現在93人の運転手がいますが、運転手不足が原因で、2024年9月末に一部路線の廃止方針を表明し、コミュニティバスなどによる代替交通の検討が進められています。

そのほか、高速バスや貸し切りバスにも影響が出ているということです。

運転手不足を巡っては、松江市交通局も、4月1日から市営バスを平日70便、土日祝日26便減便すると発表していて、利用者は新たな運行ダイヤを詳しく確認する必要がありそうです。

一方、JR松江駅前から松江高専最寄りの高専前まで朝2本走っている恵曇線(高専系統)について、ショートカットにより定時運行確保を図ることも発表されました。

朝のラッシュ時に、県庁周辺などに向かう車で渋滞する県民会館前バス停を経由しないことで慢性的な遅れを避ける狙いで、特に松江駅を朝8時に出る2便目では、最大15分、平均で8分の遅延が常態化していたということです。

高専に通う学生から、授業に間に合わないとして対策を求める声が多く、一畑バスは、ショートカットにより定時運行できると見ています。

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