世界一の新体操、じかに 協力隊・藤井さん(村山)、ブルガリア代表に来月同行

新体操ブルガリア代表に裏方として同行することになり、子どもたちへの指導にも熱が入る藤井雅さん(左)=村山市民体育館

 村山市の地域おこし協力隊員の藤井雅さん(24)が、東京五輪で市がホストタウンとなった新体操ブルガリア代表の裏方としてチームに同行することになった。来月12~14日に同国の首都ソフィアで開催されるワールドカップ(W杯)に出場する選手をサポートする。藤井さんは同国との縁で市が設立した新体操教室で指導をしており、「世界トップレベルの技術を学んできたい」と意気込んでいる。

 東京都出身の藤井さんは新体操の強豪・日本女子体育大4年時に団体種目のリーダーを務め、全日本選手権3連覇を果たした。在学中の2019年、ブルガリア代表の東京五輪事前合宿の際、初めて同市を訪問。22年に協力隊員として移住した。市内で競技人口拡大を目指してつくられた「むらやま新体操教室」で、主任コーチとして子どもたちを指導している。

 昨年9月に市民訪問団として現地を訪れた際、同国新体操連盟のイリアナ・ラエバ会長から「教室の活動は素晴らしい。W杯のソフィア大会で選手指導を勉強してみないか」と誘われた。研修生として代表チームの最終調整や選手のケアなどを手伝うという。

 ソフィア大会はパリ五輪の前哨戦とされ、各国のトップ選手が出場する。東京五輪の団体種目で金メダルを獲得したブルガリアは14人がエントリーしている。来月3日に出発する藤井さんは「世界一になった国がどのように大会に臨んでいるかを学び、指導に生かしたい」と語った。

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