強風で男性2人負傷 群馬・伊勢崎市で最大値 鉄道のダイヤ乱れも

 群馬県内は18日、西高東低の気圧配置の影響で風が強まり、前橋地方気象台によると、3秒間の平均風速で見た「最大瞬間風速」は西野牧(下仁田)21.5メートル、桐生19.7メートルで、それぞれ3月の最大値を更新した。消防などによると、同日午後5時までに風で転倒するなど館林市で男性2人が負傷したほか、交通機関にも影響が出た。

 午前9時40分ごろ、同市高根町の工事現場で高さ約1.4メートルの脚立に上って作業していた男性(73)が転落し、骨盤を折る重傷を負った。同市栄町では、午後0時45分ごろ、自宅の扉を開けた男性(71)が風にあおられて転倒し、左肩関節脱臼のけがをした。

 わたらせ渓谷鉄道は上神梅駅(みどり市)付近で倒木があり、一時全線で運転を見合わせ、大間々―間藤間の上下2本が運休した。JR東日本は上越線渋川―敷島間の橋で一時速度を落として運行した。桐生市菱町の住宅では物置の屋根のトタンがめくれて県道をふさぎ、富岡市妙義町などでは道路への倒木が確認された。

 風の指標として一般的な10分間の平均風速の最大値を示す「最大風速」は伊勢崎で13.0メートル、館林で12.8メートル、前橋で10.7メートルをそれぞれ観測した。

 寒の戻りもあって、この日の最高気温は全13観測地点で前日より6~12度下がり、最も高い館林でも13.1度だった。北部は平年より5度低く、2月上旬並みの冷え込みとなった。

 19日は高気圧に覆われて晴れ、風は弱まる見込み。予想最高気温は前橋13度、みなかみ8度。寒気の影響で、22日にかけて前橋の最高気温は10度前後にとどまる見通し。

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