桜並木をライトアップ 電気自動車3台活用し給電 並木前の道路を歩行者天国に 群馬・安中市で30、31日

歩行者天国にし、ライトアップする安中しんくみスポーツセンター前の桜並木

 群馬県安中市は18日、市内のスポーツ拠点である安中しんくみスポーツセンター(市スポーツセンター)前の桜並木を30、31の両日にライトアップすると発表した。両日とも午後6時~同8時までの間に桜並木前の道路を歩行者天国とし、60本近くのソメイヨシノを照らす。2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指す市は環境に配慮し、移動式電源にも使える電気自動車(PHEV)3台を活用して給電するというユニークな方法でのライトアップを試みる。

 「ANNAKA SAKURA STREET 2024」と銘打ち、安中青年会議所と共催して初めて開催する。市は昨年6月、「ゼロカーボンシティあんなか」を宣言し、東京電力パワーグリッド高崎支社と連携協定を締結。ライトアップは同社の協力を得る。市によると、同社によるPHEVを使った桜並木の大々的なライトアップも初めての試みだという。

 期間中は日中から多彩なイベントを企画し、フードや雑貨を販売、能登半島地震の被災者を支援するチャリティー募金コーナーも設ける。30日は午後2時から安中総合学園高和太鼓部がオープニングを飾り、ステージイベントやキッチンカーも出店し、市内の桜の名所でもある桜並木を華やかに演出する。

 30日午後6時半から点灯式を行い、同7時からは碓氷安中ライオンズクラブや安中ロータリークラブなどの協賛で花火を打ち上げる。31日はボクシングの動きと音楽を融合させたイベント「フィットネス&バーチャルボクシング」を同センターの体育館で開催するほか、和太鼓演奏やライブも実施する。

 主催する実行委員会の代表を務める岩井均市長は18日の定例会見で「市として初の試みとなる事業。地域にある魅力を発信し、官民一体となった地域間交流につなげられるようなイベントとして発信したい」と意気込みを語った。

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