これは筆者の職場に実際にいたモラ夫のお話です。「妻への態度がひどすぎる」と周囲に噂されるほどのモラ夫だった彼がたどり着いた、自業自得すぎる結末とは？
臨月の妻よりも自分のリフレッシュが大事なモラ夫
私が以前勤めていた会社に、Aという男性の先輩社員がいました。
営業職で仕事はできる人でしたが、横暴な性格で「仕事ができないやつは全員消えろ」などパワハラ気味の発言が多いので、私は苦手でした。
とある日、同僚数人で飲みに行った時のこと。
Aが「そういえば今週末、妻と温泉旅行に行くんだ」と話していました。
他の男性社員が「あれ、奥さんもうすぐ子供産まれるんですよね？ 温泉入って大丈夫なんですか？」と聞くと、
「妻は臨月だから辛いって嫌がってたけど、もうキャンセル不可のプランで予約しちゃったし。っていうか妻は産休中で俺の方が生活費多く払ってるんだから、妻の希望よりも俺のしたいことが優先なのは当然でしょ」と発言。
当然周囲はドン引き。それまで楽しかった飲み会の空気は一瞬で凍りつきました。
他の同僚が思わず「いや、それは奥さん嫌でしょ……」と言うと、Aは「じゃあ俺はいつリフレッシュすればいいんだ！」と半ギレしたため、それ以上誰も何も言いませんでした。
「妻の行動が意味不明」って本気で言ってる？
結局、A夫妻は予定どおり温泉旅行に行ったそうです。
しかし「せっかくの温泉なのに、妻は大浴場には行かず部屋の風呂で済ませていた」と不満を言うAを見て、（この夫婦、長くは持たなそうだな）とひそかに思う私。
そしてその日は予想よりも早く訪れました。
後日、無事出産を終えた奥様は、1週間の入院を経てAとの自宅には帰らず、そのまま奥様の実家に帰ってしまったとのこと。
「連絡しても無視されて、意味がわからない」と憔悴しているAに「入院中の面会では、奥様は普通だったんですか？」と聞いてみると、
「妻の入院中は俺が行ってもできることなんてないから、代わりに自分の父と母に毎日お見舞いに行かせていた」と……。
（産後のつらい時に、旦那は一度も見舞いに来ず、代わりに義父母が毎日来るなんて、想像しただけでもキツいよ。そんなこともわからないのか、この人は！？）
私はAへの怒りと、奥様への同情でいっぱいになりました。
その後、Aが離婚したらしいと噂で聞いた時、女性社員の誰もが「そりゃそーだ」と納得したのは、言うまでもありません。
最後に
自分の都合や気分を押し付けてばかりの人と、長く一緒にいたいとは思えませんよね。自分のことを優先してほしかったのでしょうが、父親としての自覚も持ってもらいたかったですね。
「一緒にいるのが当たり前」になりがちな家族には、思いやりの気持ちを忘れないようにしましょう。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター：Hinano.N
