VWテネシー工場従業員、組合加入の是非を問う投票申請=UAW

David Shepardson Joseph White

[ワシントン 18日 ロイター] - ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のテネシー州チャタヌーガ工場の従業員が、全米自動車労組(UAW)への加入の是非を問う投票を求めている。認められれば、UAWのショーン・フェイン委員長が展開する米国南部の外資系自動車メーカー全ての組織化を目指す前例のない取り組みの成否を占う試金石となる。

UAWによると、約3カ月でチャタヌーガ工場の圧倒的多数の従業員が組合カードに署名。従業員は全米労働関係委員会(NLRB)に労組結成の賛否を問う投票を求める嘆願書を提出した。

VWは「NLRBの投票を全面的に支援し、どの労働者もこの重要な決定において投票の秘密性が守られるようにする。投票の日程はNLRBが決めるだろう」とコメントした。

これまでUAWは20年以上、アジアと欧州の自動車メーカーが設立した労組を持たない自動車工場の組織化を試みているがいずれも失敗に終わっており、そうした工場の大半が組合に敵対的な法律や政治的指導者を持つ南部の州にある。

昨年秋に米大手自動車3社(ビッグスリー)から記録的な待遇改善を盛り込んだ新たな労働協約を勝ち取ったUAWは、国内の組合を持たない自動車メーカー全てを組織化する取り組みを開始。トヨタ自動車、ドイツのメルセデス・ベンツ、韓国の現代自動車などが運営する工場の組織化を目指している。

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