首都圏のオーケストラファンにも「群響」を身近に感じてもらおうと、群馬交響楽団の報道関係者向け懇談会が18日、東京都の都道府県会館で初めて開かれた。昨年4月に就任した常任指揮者の飯森範親さんらが本年度の取り組みを紹介しつつ、今月24日に開かれる東京定期演奏会や7月に予定する第600回定期演奏会をPRした。
飯森さんとソロ・コンサートマスターの伊藤文乃さん、音楽主幹の上野喜浩さんが、乳児や障害のある人でも楽しめる新規事業「ふらっとコンサート」を解説。定期演奏会で楽団員をソリストとして積極起用する取り組みも好評だとした上で、来期は起用の機会を増やす方針を示した。
飯森さんは「多岐にわたる演奏活動で県民と楽団の距離感の近さを感じた1年」と振り返り、本年度の定期演奏会でモーツァルトの作品を取り入れた狙いや、24日の東京定期演奏会で指揮するブルックナー「交響曲第9番」に寄せる思いなども語った。
第600回定期演奏会で披露するR・シュトラウス「家庭交響曲」やソリストに迎えるマルク・ブシュコフさんについても取り上げたほか、同楽団が創立80周年を迎える2025年度には国内のプロオーケストラと交流する構想があることも明らかにした。