京都タワー、4月から「ニデック京都タワー」に 京阪HDから命名権取得

ネーミングライツの導入で4月1日から名称が「ニデック京都タワー」となる京都タワー(19日午前9時50分、京都市下京区)

 モーター大手のニデック(京都市南区)が京都タワー(下京区)のネーミングライツ(命名権)を取得することが19日、分かった。京都タワーの名称は4月1日から「ニデック京都タワー」に変わる。今年で開業60年を迎える京都のシンボルに初めて企業名が付く。

 京都タワーをグループで所有している京阪ホールディングス(大阪市)とニデックが契約した。期間は2029年3月末までの5年間となる見通し。契約金額は明らかにしていない。

 ニデックは23年3月期の連結売上高が2兆2428億円と京都企業でトップだった。同年4月に社名を日本電産からニデックに改称したことから、知名度や認知度をさらに高める狙いがあるとみられる。

 京阪は30年ごろをめどに京都タワー下部のビルを再整備する計画を公表している。命名権の収益の一部を改修に充てるとみられる。

 京都タワーとは

 京都タワー 京都駅前を京都の玄関口にふさわしい地域にしようと、京都中央郵便局の旧庁舎と京阪バス所有地を使い1964年に開業した。高さ131メートルで、日本武道館(東京都)を手がけた建築家山田守の設計として知られる。タワー部分はモノコック構造と呼ばれ、柱はなく外側の「殻」だけで建築されているのが特徴。建設時には「古都の破壊だ」として大きな論争がわき起こった。

© 株式会社京都新聞社