福島県いわき市のガソリンスタンドで、ガソリンが混ざった灯油が販売されていた問題で、19日午後2時までに、販売された91件すべてが回収されたことがわかりました。
いわき市消防本部によりますと、いわき市小名浜下神白にあるガソリンスタンド「マルイ小名浜サービスステーション」で、3月5日正午ごろから7日午後7時までにガソリンの混ざった灯油が販売されました。
伝票を精査した結果、販売された量は91件、約2420リットルだったことが分かっていました。ガソリンスタンドは営業を休止して灯油の回収を行い、19日午後2時までに91件すべてを回収したということです。
購入者の中には、すでにこの灯油を使用した人もいましたが、被害はありませんでした。
もしもガソリンをストーブで使ったら…
もしも石油ストーブに、ガソリンを誤って給油した場合、どうなるのか。NITE・「製品評価技術基盤機構」が実験をしました。
ガソリンを入れた石油ストーブを点火すると、一瞬でストーブが炎に包まれ、燃え上りました。石油ストーブにガソリンを給油すると異常燃焼が起こり、火災を引き起こしてしまいます。
また、ファンヒーターにガソリンを給油した実験でも、徐々にタンクからガソリンが漏れ出し、そこに引火してしまいました。
こうしたことを防ぐため、NITEでは、灯油とガソリンはラベル表示のある容器に入れて別々の場所で保管することを勧めています。
いわき市消防本部によりますと、調査を行った結果、今回灯油に混入したガソリンは比率にして全体の1割程度でしたが、それでも、誤ってストーブで使ってしまうと、異常燃焼につながる恐れがあるということです。