ECB年内3回利下げとの市場観測に「満足」=ラトビア中銀総裁

Francesco Canepa John O'Donnell

[フランクフルト 19日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーでラトビア中銀総裁のマルティンス・カザークス氏は19日、ECBが年内に3回の利下げを実施するとの市場観測に「満足している」と述べた。

ロイターとのインタビューで、市場の織り込みはECBの経済見通しと一致していると指摘。「ここ1カ月ほど、現在の市場価格を見ると、私はそれに非常に満足している」とした。

ただ、自身の発言をコミットメント、もしくは「フォワードガイダンス」と受け取るべきではないと警告。「各理事会の様子を見て判断するため、3回の利下げがあるといったフォワードガイダンスを示しているわけではない」とした。

その上で6月、9月、12月といった新たな見通しが発表される理事会で政策を変更するのは「より簡単」とした。

利下げを3回行うか4回行うかには違いがあるが、政策金利は現在4%であり、ECBの政策が制約的でなくなるまでにはまだ長い道のりがあると強調。「利下げを開始したとしても、中立金利になるまでには時間がかかる。利下げで金融政策の引き締めが緩和されるが、引き続き制約的なものになる」とした。

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