今オフに大谷翔平が退団し、戦力の底上げが必要とされているロサンゼルス・エンジェルスだが、一向に大きな補強が行なわれる気配がない。エンジェルスが今オフに行なった最大の補強は、3年総額3300万ドル(約49億円)を費やしたリリーバーのロバート・スティーブンソン。しかしその新戦力は肩を痛めてしまい、開幕は負傷者リストで迎える状況だ。
エンジェルス専門サイト『Halos Today』も、「6人のベテラン投手を加え、ヒックスは最低保証の74万ドル(約1億2000万円)で1年契約。その他はマイナー契約がほとんどで、スティーブンソンを除けば大きな補強を行なっていない」と有力な補強がない現状を憂いている。
エンジェルスは今オフ、ブレイク・スネル(パドレスFA→ジャイアンツ)、コディ・ベリンジャー(FA後にカブスと再契約)ら複数の有力FA選手と契約すると盛んに噂されながら、一線級の選手とは誰とも契約をしていない。
そんななか、エンジェルスの主砲マイク・トラウトが球団に対して補強を望んでいると『New York Post』の著名記者ジョン・ヘイマン氏が明かした。ヘイマン記者はエンジェルスのキャンプ地を訪れて、トラウトにチームについて話を聞いたという。
「トラウトは私に“もっと選手を獲得するために、球団に掛け合っている”と言った。フロントは現在の若いロースターを楽観的に捉えているようだが、トラウトはオーナーのアート・モレノやペリー・ミナシアンGMと話をしている」
ヘイマン記者によると、トラウトが望んでいるのはロサンゼルス・ドジャースからFAとなったJD・マルティネスだという。「トラウトは“30本塁打を打てるスラッガーが市場にいる”と言った。その選手とはマルティネスで間違いないだろう」
36歳のベテラン強打者マルティネスを巡っては、エンジェルスのほかにもニューヨーク・メッツ、マイアミ・マーリンズなどが関心を示していると言われている(サンフランシスコ・ジャイアンツからのオファーはマルティネスが拒否した)。はたしてエンジェルスはトラウトの望みどおり、MLB通算315本塁打の大砲を獲得するのだろうか。
構成●THE DIGEST編集部