【ガーデニング】パンジー&ビオラから始める春の寄せ植え。初心者でも簡単!

春は園芸店の店先がバリエーションに富んだ花苗で賑わいます。あれもこれも咲かせてみたい!という欲張りなあなたは、ついに寄せ植えデビューをするしかありません。1鉢の中に小さなお庭をつくるように、すてきな寄せ植えづくりのコツを覚えませんか。

★春の鉢植え7選★

植物を組み合わせて楽しもう

寄せ植えには憧れるけれど、上手につくれる自信がないという方、つくってみたけどすぐに形がくずれたり一部が枯れてしまったという方がよくいらっしゃいます。

寄せ植えはひとつのコンテナ(鉢)に複数の株を植えつけるので、花の色形を組み合わせるセンスや植物の性質の取り合わせが難しく感じられるかもしれません。

でも、ごくシンプルな組み合わせから始めれば、けっして難しいものではありません。同じ種類の2~3株による小さな寄せ植えから始めてみませんか。そうすれば性質が同じなので、1株だけ枯れることはまずありません。(株の出来不出来という個体差はあります)

同じ種類の植物でも異なる花色を組み合わせたり、パンジー&ビオラのように同じ花で大きさの違いを組み合わせるなど、シンプルでも変化のある寄せ植えができます。そうした成功体験を重ねて、寄せ植えの苦手意識を克服! 植物を組みあわせる楽しさを満喫しませんか。

まずは花色に注目してみよう

上に掲載したパンジーの寄せ植え写真。花色に注目してよく見ると、あることに気づきませんか?

そうそう、黄色とオレンジ色、紫と藤色の組み合わせですね。黄色とオレンジ色、そして紫と藤色はどちらも色味の近い「同系色」で調和しやすい色同士。それに対して黄色系と紫系は「反対色(補色)」の関係で、お互いをはっきりと引き立て合う色同士です。

反対色にはほかにも赤と緑色やピンクに黄緑色などがあり、それは「色相環(※)」という色の関係性でわかります。
*色相関 https://maturist.jp/articles/10005016

寄せ植えをつくるときには、このように同系色と反対色を意識して組み合わせると失敗がありません。先ほどの寄せ植えに関係性のない赤が入ると、印象がごちゃごちゃしがちです。初めての寄せ植えでは、まず同じ花の同系色同士、あるいは反対色を組み合わせ、シンプルにまとめてみませんか。

黄色と紫の反対色のビオラ

花色のバリエーションが楽しみ方を広げる

上の写真は黄色と紫が引き立て合ってきれいだけど、なんだか物足りないと思った方もいるのでは? 確かにアクセントが足りないかもしれません。
そんなときは複色のビオラに注目してみませんか。

バイカラーのビオラの寄せ植え

パンジー&ビオラはもともと「三色すみれ」と呼ばれて、色違いの花弁をもった花です。紫の上弁にオレンジや黄~クリーム色の下弁をもつ花を組み合わせると、それぞれの花の上弁と下弁は反対色の関係で、株違いの下弁同士はオレンジ色と黄色の同系色という凝った組み合わせに。

同じ種類の花の寄せ植えでも、パンビオのように花色のバリエーションが豊富だと、楽しみ方が広がります。ただし、花色は紫系と黄色系、あるいは赤系と緑系のように、2系統までに絞ったほうがすっきりまとまります。

次に注目したいのは花の大きさ

色の次に注目していただきたいのは花のサイズです。パンジーとビオラは同じ花のサイズが異なるもの(パンジーが花径4㎝以上)で、パンジーだけを寄せ植えするよりサイズ違いのビオラを混ぜると、変化が生まれアクセントになります。

園芸の仕事を始めた当初、ある園芸研究家の方に教えていただいた「デザインは変化と調和です」という言葉は、寄せ植えをはじめとするあらゆるデザインに当てはまると感じています。同系色の花ならサイズ違いで変化をつけて組み合わせ、似たサイズの花なら反対色で変化をつけてみませんか。

ピンク系のペチュニアとバーベナ、白のブラキカム

上の写真はペチュニアとバーベナが同系色の「調和」と、大きさの違いによる「変化」をつけて美しいハーモニーを見せています。くわえて白のブラキカムが中間サイズで、2種の花をつないでいます。白はどんな花ともなじみやすい重宝な色! 寄せ植えに大活躍します。

春の寄せ植えで「花色」と「花の大きさ」を組み合わせてみたら、次回は草丈に注目してみましょう! 草丈の組み合わせができると、寄せ植えがぐっとスケールアップします。お楽しみに!

ミニスイセン、プリムラ、ミオソティス、宿根アリッサムの寄せ植え

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