学法石川(福島県石川町)初戦で涙 センバツ 健大高崎(群馬県)に0―4

33年ぶりのセンバツで力を出し切り、ベンチに引き揚げる学法石川ナイン

 第96回選抜高校野球大会(センバツ)第2日は19日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で1回戦3試合を行い、33年ぶり4度目の出場の学法石川(福島県石川町)は高崎健康福祉大高崎(群馬県高崎市)と対戦し、0―4で敗れた。前回出場した1991(平成3)年の第63回大会以来、33年ぶりの春1勝はならなかった。

 試合は五回まで両者一歩も譲らず、拮抗(きっこう)した展開が続いた。学法石川は先発の左腕佐藤翼投手(2年)が強打の健大高崎に対し、七回途中3失点と粘投。一~三回は毎回走者を出しながらも、要所を抑えて無得点で切り抜けた。四、五回は三者凡退に仕留めた。六回、内野安打などで2死二、三塁とされ、暴投で先制を許した。七回は1死二塁、三遊間を抜く安打で1失点。小宅善叶投手(3年)と大友瑠投手(同)が救援したが、2点を加えられた。

 打線は健大高崎の2投手を捉え切れなかった。2番福尾遥真選手(3年)が3安打を放つなど五回を除き毎回走者を出したが、つながりを欠いた。九回は先頭の5番小沢陸蒔選手(3年)と6番小笠原涼太選手(同)がともに左前打を放った。大友投手が四球を選び2死満塁としたが、あと一本が出なかった。

 学法石川は福島県第3代表として出場した昨年10月の秋季東北地区大会で宮城、秋田両県の第1代表を破るなど3勝を挙げ、4強に進出。投手の成長や小技を絡めた機動力が評価され、東北地区の一般選考枠でセンバツ出場校に選ばれた。夏を含めても1999年以来25年ぶりの聖地に立った。

 

■粘り強く戦った 学法石川・佐々木順一朗監督

 先発の佐藤翼がよく投げてくれた。六回が悔やまれるが、選手は最後まで笑顔で粘り強く戦った。

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