高校跡で“学園祭” 「地域に恩返し」卒業生らが企画 23日にマルシェや「子ども縁日」も 群馬・桐生市

「地域への恩返しの思いも込めて開きたい」と話す鈴木さん

 旧桐生南高跡の施設「KIRINAN BASE(キリナン ベース)」(群馬県桐生市広沢町)で23日、ステージショーやマルシェを楽しめる「桐南ホームカミングデー~1日だけの南陵祭」が開かれる。卒業生をはじめ、地域住民ら全ての人が参加できるイベントで、旧同窓会役員らでつくる実行委員会は「お世話になった地域に恩返しができれば」などとして、来場を呼びかけている。

 同施設は2021年3月の閉校後、跡地を不動産事業のオープンハウスグループ(東京)が地域の交流拠点として利活用している。同社の荒井正昭社長は同校の卒業生。

 閉校時に卒業生から「最後に校舎を見学したい」などと要望があったが、新型コロナウイルス感染症の影響で実現しなかった経緯がある。荒井社長の声かけで昨年9月に実行委が発足し、元同窓会長の鈴木浩二さん(62)、元校長の大谷勝義さんらが中心となって企画を検討してきた。

 当日は「桐南マルシェ」と題し、卒業生が経営する飲食店をはじめ市内外の40店舗以上が校庭に並ぶ。校舎では工作や美術を楽しめるさまざまなワークショップを実施。空気で膨らませたふわふわ遊具などを楽しめる「子ども縁日」やスポーツ鬼ごっこ大会、野球体験など体を動かすイベントも楽しめる。

 桐生南高と桐生西高が統合して発足した桐生清桜高の生徒による和太鼓や吹奏楽の披露、お笑いコンビ「ハライチ」やタレントのサンシャイン池崎さんらによるステージショーも予定されている。

 同施設周辺にはサクラが植えられており、イベントは開花が見込める時期に合わせた。鈴木さんは「花見を楽しんでもらうとともに、施設が多くの人に親しまれる存在になってほしい」と期待を込める。

 入場無料。午前10時~午後5時。問い合わせはキリナンベース(☎0277-53-2510)へ。

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