支援物資置き場どこに 金沢・四十万小校下の「みんなの畑の会」 新たな拠点探し急ぐ

新たな拠点を探す西田代表理事(右から2人目)=金沢市の四十万小

  ●体育館利用24日まで

 能登半島地震の被災者に支援物資を配布している四十万小校下のNPO法人「みんなの畑の会」が、新たな活動拠点を探している。現在の拠点である同小体育館の利用期限は24日となっているためだ。金沢などで新生活を始める被災者に、市民から寄贈を受けた衣類や家財道具を無料配布しており、活動を継続するため物資の置き場スペースを求めている。

 「みんなの畑の会」は避難所を出て金沢で暮らそうとする被災者らを応援しようと物資配布を企画。四十万地区の町会に声を掛けるなどして家電や食器類、衣類などさまざまな物資を集めた。四十万小の協力で体育館を保管場所に使い、2月12日に無料配布を始めた。

  ●被災者4500人利用

 訪れた被災者数はこれまで4500人を超え、喜ばれたが、いつまでも体育館を利用するわけにはいかず、新学期を前に閉鎖することを決めた。畑の会は、引っ越しシーズンを迎えて、使わなくなった家電や家具を持ち寄る人はさらに増えるとみており、新たな拠点として、市内で延べ床面積600平方メートルのスペースと20台以上の駐車場を探している。

 体育館にこたつを探しに訪れた輪島市小伊勢町の40代女性は、長男の小学校入学に合わせ、金沢でアパート暮らしを始めるといい、「無料配布は本当に助かっている」と話した。

 自宅が壊れた奥能登の被災者が冠婚葬祭用の食器を持ち込むケースもある。寝具を受け取りに来た七尾市石崎町の瀬戸孝明さん(46)は「奥能登の家庭には、祭りの『よばれ』で使う食器も多く、ここに持ってくれば、ほかの被災者に役立つ好循環が生まれる」と活動継続を期待した。

 畑の会代表理事の西田敏明さん(77)は「場所を提供していただける方がいれば、ぜひ連絡してほしい」と話した。

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