全国高校選抜大会 柔道女子個人48キロ級 近藤(長崎明誠)が準優勝

【柔道女子個人48キロ級決勝】果敢に投げ技を仕掛ける近藤(長崎明誠、左)=日本武道館

 全国高校選抜大会は19、20日、各地で4競技が行われ、長崎県勢は柔道女子個人48キロ級で近藤杏樹(長崎明誠)が準優勝を果たした。近藤は今春の県勢のメダル第1号。男子個人66キロ級の吉田壮汰(長崎日大)、女子個人無差別級の田端日茉理(長崎明誠)も5位入賞した。
 男子団体の長崎南山、女子団体の長崎明誠はそろって初戦を突破したが、いずれも2回戦で敗れた。フェンシングは昨年に続いて島原市の島原復興アリーナで開幕。エペ団体に男子の諫早商と長崎工、女子の諫早商と諫早が出場したが、4チームすべて初戦敗退した。
 21日は各地でフェンシング、テニスの2競技を実施する。

◎近藤準V 得意の寝技で快進撃

 得意の寝技がさえた。柔道女子個人48キロ級の近藤(長崎明誠)は、中学1年以来2度目となる全国大会で、初の決勝の舞台に上がって準優勝。初戦から準決勝まで合わせ技、延長も含めてすべて相手を押さえ込んだ。昨年、同階級で春夏準Vに輝いた憧れの先輩の畑山凜と肩を並べた。
 高校では初めての全国大会。「勝てるとは思っていなかった」。初戦、相手の動きを封じてわずか45秒で合わせ技一本。その後も勝ち上がるたびに自信を深めていった。準決勝は延長にもつれたが、ここでも押さえ込んで決勝に進んだ。
 広島・四季が丘中時代から寝技が好きだった。強みを磨くため、寝技の指導に定評がある長崎明誠を選んだ。一つ上で目標に定めた畑山と練習を重ね成長。打ち込みパートナーを務め、全国で躍動する先輩から粘り強さを学んだ。
 決勝の相手は一昨年の全国中学大会王者。力が強く、自分の組み手に持ち込めなかった。「寝技のチャンスが一度あったけど、決めきれなかった」。先輩と同じ銀メダル。「うれしいけど、抜けなかった」と悔しさも残る。
 とはいえ、2年間妥協せずに続けてきた成果は出せた。これからは追われる立場になる。「警戒されると思う。それでも押さえ込む強い寝技をつくっていく」。夏のインターハイは先輩を超える。

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