産業革命遺産を5連モニターで グラバー園内ビジターセンター リニューアルで導入 長崎

全構成資産を学べる5連のマルチモニター=長崎市、世界遺産「明治日本の産業革命遺産」ビジターセンター

 長崎市南山手町のグラバー園内にある世界遺産「明治日本の産業革命遺産」ビジターセンターが20日、リニューアルオープンした。5連のマルチモニター映像で同市の「旧グラバー住宅」や「端島炭坑」(軍艦島)など全国23の全構成資産を学ぶことができる。
 同センターは世界遺産登録の2015年、構成資産がある全国8県11市に開設された情報発信施設。展示更新は政府が17年に策定した展示戦略に基づき、20年に公開された中核施設「産業遺産情報センター」(東京)と連動した「共通展示」が柱となっている。
 旧三菱第2ドックハウス2階のセンター内に、5台が連結したマルチモニターを導入。タッチパネルを操作すると各資産の紹介映像が流れ、歴史的価値を知ることができる。構成資産の一つ「ジャイアント・カンチレバークレーン」(同市)の模型をボタンで操作する体験コーナーも設けた。
 19日は記念行事があり、鈴木史朗市長は「次世代に引き継ぐため、官民連携して構成資産を確実に整備し、多くの来訪者に満足してもらえるよう受け入れ体制の整備に取り組む」とあいさつ。関係者約30人がセンター内を見学した。
 入館無料だが、グラバー園の入場料が必要。

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