ロ軍がキーウにミサイル攻撃、17人負傷 住宅や工業施設に損害

Olena Harmash Ivan Lyubysh-Kirdey

[キーウ(キエフ) 21日 ロイター] - ロシアが21日未明、ウクライナの首都キーウ(キエフ)と周辺地域ににミサイル攻撃を実施し、当局者によると少なくとも17人が負傷し、学校や住宅、工業施設に損害が出た。

ロシア軍がキーウに大規模攻撃を行うのは数週間ぶり。

クリチコ・キーウ市長は通信アプリ「テレグラム」への投稿で、防空部隊がミサイルを撃墜し、その破片が市内の複数カ所に落下、集合住宅や工業施設、幼稚園に直撃したと述べた。火事も発生し、救急隊員が現場に駆け付け消火活動を行っているとした。

市や地域の当局者によると、11歳の少女を含む4人が病院に搬送された。少なくとも民家40棟とビル2棟が被害を受けた。

ウクライナ空軍のオレシチュク司令官は、防空システムでロシア軍がキーウに発射したミサイル31発全てを撃ち落としたと表明。このうち2発が弾道ミサイルで、29発は巡航ミサイルだったとした。

ゼレンスキー大統領大統領は「毎日毎晩このようなテロ行為が行われる」とテレグラムに投稿。防衛システムが強化されれば防ぐことができるとして国際社会に支援を求めた。

ロシアのプーチン大統領は先週、大統領選を妨害するためにウクライナが攻撃を仕掛けていると非難し、報復する考えを示していた。

ウクライナ国家汚職防止庁(NACP)の高官はロイターに「ロシアは今日のキーウへのミサイル攻撃に3億9000万ドルを費やした」と述べた。

「これは本格的な侵略が始まって以来、国際企業がロシアに対して支払った税金の1%弱だ」と指摘した。

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