30代女性とZ世代のある“やりとり”が、ネットで注目を集めています。
TikTok に動画を投稿したのは、ミレニアル世代(=1980〜90年代中盤に生まれた世代)のインフルエンサー、アシュリー・ティーさん(32)です。
アシュリーさんが動画で投げかけたのは、「Z世代の人は何をするのが好きか」という、純粋な質問でした。
動画は70万回以上再生され、約10万いいねを獲得。コメントも7000件以上集まりました。
im genuinely curious
「私たち『ミレニアル世代』は、『Z世代』より"いい時代"を生きていたと、純粋に思ってしまう」とアシュリーさんは主張します。
「2005年ごろには、エモ・ブームを楽しむことができたし、気軽にクラブに行って楽しむこともできました」
「21歳ぐらいの時には、インディー・スリーズ(Indie Sleaze)ファッションの最盛期も体験できました。本当にいい時代だったと思います」
※エモ(emo)ブーム:ロック・ミュージックの一種。2000年代、ネットを中心に人気を獲得したロックバンドもその象徴。
※インディー・スリーズ(Indie Sleaze)ファッション:ロック音楽から派生したロックファッションのこと。レザージャケットやスキニージーンズ、ヴィンテージファッションが代表例。
「(それに対して今のZ世代は)お酒が飲める年齢になったと思ったら、新型コロナウイルスが蔓延してしまった」
「夜遊びで楽しい時間を過ごせたかもしれないのにね…。それって、最悪なことだと思います。このことには、Z世代に同情します」
「でも、若い人たちにひとつだけ質問があるんです。Z世代の若者は、普段どんなことをして楽しんでいるの?どこに行って遊ぶの?」
「金曜日の夜でも、土曜日の夜でもいいけど、遊びに行ったりはするんですか?クラブに行ったり、ショーを観に行ったりは?」
「今はレイヴ・パーティー(=野外音楽イベント)だけなのかな…?」
アシュリーさんは、昨今の物価高についても言及します。
「今は何もかも値段が高いですよね。バーやレストランでも、昔は価格がお手ごろでした」
「レストランで働いていたのでわかりますが、当時はレストランやバーでどれだけ飲みまくっても大丈夫でした」
「今のZ世代の人たちはなにをして遊ぶの?みんなの趣味はなんですか?教えてください」
動画に対する、Z世代のキニナル回答がこちら👇
💬「23歳だけど、何も楽しみがないよ。参考になるといいけど!」
💬「耐えられなくなったときは、外に出て、どこかに座るよ」
「生活費が高い」ことを理由に、外出しなくなったという人も…。
💬「もう『第三の居場所』と呼べるようなものは、存在しないのかもね。お金をかけないで遊べる、自由な場所は…😔」
💬「私たちに楽しみなんかない。ただ働いているだけ」
BuzzFeedは、アシュリーさんに話を聞きました🎤
@ashleyteacozy / Via instagram.com
アシュリーさんは、動画に寄せられたコメントで、特に驚いた点があるといいます。Z世代の「飲酒」に対する考え方と、家族からの「監視」の多さについてです。
「Z世代の人は、ミレニアル世代とは違って、お酒を大量に飲むことを美化していません」
「その代わり、クリエティブな趣味を持つ人が、多いのかもしれません。友だちとオンラインゲームをしながら過ごすと、言っている人もいました」
「今はスマホの機能を使って、親が自分の子どもの居場所を、つねに把握できてしまう。一昔前では想像できないことです。私たちの世代が若いときのほうが、もっと自由があったような気がします」
「家に帰って家族に話すお土産話や、ほんの一握りの写真はありました。でも、今のZ世代のように、すべてが撮影・記録されることはなかったですよね」
アシュリーさんは「遊びに出かけるためのお金がない」と話す、Z世代の金銭事情にも深く同情しているといいます。
「かつて、私はレストランで働いていましたが、生活費も十分ありました。クラブでお酒を飲んだり、着飾って出かけたりといった 、生活『プラスアルファ』の部分も楽しめていました」
「今は生活費がすごく高くなっています。経済全体の圧迫感を感じるなか、若者が生活費を稼ぐために、さらなる苦労をしなければならないと知るのは、とてもつらいです」
サムネイル:Getty Images
この記事は英語 から翻訳・編集しました。翻訳:大久保 拓哉