仙台育英高へ進学 高岡市志貴野中野球部の二口さん プロに憧れ、甲子園目指す

ピッチング練習に励む二口さん=富山市内のバッティングセンター

  ●「優勝して北陸元気に」 130㌔の直球に自信 毎日練習、投打磨く

 高岡市志貴野中野球部で投打で活躍し、球速130㌔を誇る二口遼さん(15)=同市吉久=は今春、高校野球で全国屈指の名門校である仙台育英高へ進学する。幼い頃からプロ野球選手に憧れてきた二口さんは、東北でのさらなる飛躍を誓い「甲子園で優勝して北陸を元気にしたい」と力をみなぎらせている。

 野球部関係者によると、二口さんは今年度の県内の軟式野球の投手で最速とされる130キロを投げる。直球と合わせてスライダーやカーブ、フォークの変化球を使い分け、登板した試合の7割近くを完封してきた。打者としても活躍し、場外ホームランを放って大会のMVPに選ばれたこともあった。

 昨年11月には中学軟式野球の氷見市選抜メンバーとなり、第21回全国都道府県対抗野球大会に北信越代表で出場した。

 二口さんは赤ちゃんの頃から母の恵さん(38)に連れられて富山GRNサンダーバーズの試合を何度も観戦しており、プロ選手が活躍する様子を間近に見て、小学3年から野球を始めた。毎日の自主練習と週2回プロから受けるトレーニングを欠かさずに技術を磨き、特に肩の強さとバッティングに自信を持っている。

 仙台育英高の関係者から声が掛かった際は二つ返事で進学を決めた。恵さんは「夢をかなえられるよう頑張ってきてほしい」とエールを送る。

  ●東日本大震災支援父も宮城へ赴任経験

 父の昌弘さん(40)は、6年前に東日本大震災の復旧支援で仙台育英高のある宮城県多賀城市へ1年間単身赴任した。能登半島地震で二口さんが住む吉久地区も液状化などで深刻な被害を受けており、昌弘さんは「今回の進学に縁を感じる」と話した。

 仙台育英高は一昨年夏の甲子園で優勝、昨年夏は準優勝した強豪高。二口さんは4月からの寮生活に「不安はない」とし「1年からベンチ入りできるよう体づくりを頑張っている。地元の仲間と、甲子園で対戦したい」と笑顔を見せた。

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