群馬のサクラ、開花はいつ? 祭りの準備で関係者やきもき 

館林さくらまつりの会場となる鶴生田川沿いではつぼみの状態のサクラが目立つ

 サクラはいつ咲くのか―。3月らしい寒さが続く群馬県内、間もなく恒例の「さくら祭り」が各地で開かれる。前橋市のサクラは昨年、統計開始以来最速で開花と満開を迎えた一方、民間気象会社の今年の予想は平年と同じ29日に開花、4月5日の満開。サクラの開花状況はイベントの集客も左右するため、関係者が天候と気温をにらみつつ、つぼみの様子をうかがっている。

 館林市では23日から館林さくらまつりが始まる。鶴生田川両岸など3カ所が会場で、4月9日まで開かれる。同市つつじのまち観光課によると、まつりは例年3月25日開始だったが、ここ数年、サクラの開花時期が早まっていたことを受けて、今年は23日に前倒ししていた。しかし、21日時点で同市尾曳町にあるソメイヨシノの基準木は開花せず。担当者は来場者を迎える態勢を整えつつ、「自然に任せて待つしかない」と話した。

 藤岡市のふじの咲く丘で23日から開かれるふじおか桜まつり(~4月7日)について、同市は開花の遅れを受けてライトアップの開始を遅らせる予定だ。同市商工観光課は「物産市やステージ発表のある時期にサクラがどれくらい咲くか心配」と気をもんでいる。

 前橋市の赤城南面千本桜まつり(同実行委主催)は当初の予定通り30日に開幕する。約2週間で計約10万人の動員を予想。満開時は駐車場が満車になるなどマンパワーが欠かせないが、開花状況の見通しが立たなければ、適正な人員配置が難しくなる可能性もある。駐車場の運営を担う前橋東部商工会青年部の峯岸幸之介部長は「団結力で乗り切るしかない」と気合を入れる。

 気象情報会社のウェザーニューズ(千葉市)は21日発表の第7回開花予想で、つぼみの現地調査と今週の寒の戻りを考慮し、東北南部以南では13日時点の予想から1~4日遅らせる判断をした。前橋は開花、満開とも前回予想より4日後退し、共に平年と同じとなる29日開花、4月5日満開と見込んだ。

 前橋地方気象台の2週間気温予報によると、前橋では来週にかけての最高気温は10~20度で、平年より高い日と低い日の波があり、月末からは平年より高くなると予想している。みなかみではおおむね平年並みか平年より高い見込み。

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