食品寄付の受け入れ開始 福島県いわき市のフードドライブ事業 スーパー「マルト」7店に回収箱

食品回収ボックス設置式に臨む(右から)内田市長、石山常務、長谷川理事長

 福島県いわき市のフードドライブ支援事業で、スーパーマーケットを展開する「マルト」は、市内7店舗に食品回収ボックスを設置し、21日から食品の寄付の受け入れを始めた。食品はNPOなどに提供し、子ども食堂などの活動に役立てる。

 市は食品ロス削減や貧困問題解消、SDGsへの貢献を目的に、食品の寄付を受け入れる事業者と、食品を必要とする団体をマッチングする支援事業に今年度から取り組んでいる。受け入れ事業者には市が食品回収ボックスやのぼり旗などを貸し出す。フードドライブのマッチングに直接取り組んでいる自治体は県内では珍しいという。

 支援事業はマルトが第1号。実施店舗はSC湯本、岡小名、SC窪田、SC草野、SC中岡、SC平尼子、SC高坂の7店舗。対象は①賞味期限まで1カ月以上②常温保存できる③未開封で包装が破損していない④においが発生しない食品。生鮮食品類は受け入れない。寄付された食品は店舗別に、食料の無料配布や子ども食堂、高齢者の買い物支援などの活動で必要としている6団体にそれぞれ提供する。

 設置式がマルトSC平尼子店で行われ、内田広之市長、マルトの石山伯夫管理本部常務取締役本部長、食品を活用する団体代表のNPO法人「MOCCS」の長谷川梢理事長があいさつした。今後、マルトは課題を見極めながら食品回収ボックスの設置を市内の全24店舗に拡大する方針。

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