長崎・対馬駐屯地に「電子戦部隊」 陸自、中国念頭に配備

「電子戦部隊」が配備された陸上自衛隊対馬駐屯地=対馬市厳原町

 防衛省は21日、長崎県対馬市の陸上自衛隊対馬駐屯地に、電磁波で相手の通信やレーダーを妨害する陸自「電子戦部隊」を配備した。南西諸島方面や東シナ海への進出を強める中国などへの対処を念頭に置く。
 陸自健軍駐屯地(熊本県)に本部を置く第301電子戦中隊(約190人)から約30人を配備する。防衛省は2021年度から、離島の電子戦部隊を強化するため同中隊の一部を各地に移駐してきた。本年度は対馬市と与那国(沖縄県)の2カ所。本年度末時点で同中隊の配備は計6カ所に拡大した。
 防衛省によると、平時には電波の収集や分析を担う。有事には相手の電波を妨害して、戦闘を困難にさせるという。
 防衛省は21~22年度、対馬駐屯地内に隊員の勤務や居住場所になる隊庁舎の建設費用として、計約15億6千万円を計上していた。

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