地域振興に「ねこ」どう生かす 三戸でまちづくりミーティング

11ぴきのねこのまちづくりについて意見を出し合う参加者

 三戸町は17日、町保健センターで「11ぴきのねこのまちづくりミーティング」を開いた。参加者12人が、絵本「11ぴきのねこ」シリーズを生かした教育活動や地域振興策について議論し、さらなる活用法を探った。

 11ぴきのねこシリーズの作者、故馬場のぼるさんは同町出身。町はこれまでに「絵本とおはなしの町づくり推進事業」「11ぴきのねこのまちづくり」を展開し、子どもへの絵本の読み聞かせやプレゼント、石像設置などを行ってきた。

 今回のミーティングは、町民や11ぴきのねこファンから夢や思いを聞く機会として企画。「あなたが描く11ぴきのねこのまちさんのへってどんなまち?」をテーマに据えた。

 参加者は席替えを繰り返す会議手法「ワールドカフェ」で、「伝える」「育む」「活(い)かす」の3分野について話し合った。最後の発表では▽SNSを活用したフォトコンテストの開催▽馬場さんに関する資料のレプリカ作成▽読み聞かせの多言語化―など多くのアイデアが披露された。

 埼玉県から参加した公務員志村恵理さん(34)は11ぴきのねこファンで、今回はまちづくりの勉強も目的に参加。町民と意見を交わし、「それぞれの人が町への思いを持っていることが感じられた」と話した。

 町まちづくり推進課の明戸一樹主査(34)は「今後も町民や現場、ファンの意見を取り入れるため、話し合いの場を設けていきたい」と力を込めた。【全文】

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